【上尾市 上郷の保存林】  2000年4月   油彩画  15F 53.0×65.2cm   
                                                              楽環


2000年は日本海側は連日の大雪で、3月一杯まるで寒中のようで、

桜の開花も例年より10日余 り遅れ、気温が緩んできたのは4月も半ば近くに

なってからであった。上尾市に上郷と云う処があり、そこに市 指定の保存林

となっている雑木林がある。桶川駅に出る道すがら、この雑木林を見るのを

楽しみにしている。 芽が膨らんできたとか、若葉が出だしたとか、葉が色づき

始めたとか、落葉がそろそろ終わってしまいそうだ とか、私にとって

武蔵野の風景の探し物に出かけるバロメータとなっているのである。

最初のパステル画をもとにキャンバスに下塗りをしておいて、4月8日に漸く

第1回目の現地写生を行い、4月29日の2回目の写生で、F15号の油彩画を

仕上げた。4月8日には芽吹きが萌黄色に漂い、連休の4月29日にはすっかり

若葉に覆われた初夏の佇まいに変わっていた。春の雑木林の装いは日々に移ろい、

その移ろいに時間が移ろい季節が移ろうのである。


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