【福原の秋】   2002年10月  
             油彩画  30F    90.9×72.7  cm    楽環 


川越市の南部福原地区には武蔵野の面影を伝える雑木林群落が今も広域に残っている。

そのような雑木林の中に設けられた小径を進んで行くと常緑樹の樫林の一叢に行き着き、

その先は農家の裏庭に通じていて、ちょうど秋の収穫を終えた頃で、その安堵感が伝わっ

てくる。武蔵野の農家は雑木林を北側にして建てられているので、雑木林から農家を臨む

と南を向くこととなり、秋の日差しをまともに浴びる。

ひさかたの空から差し込む秋の陽が、樫の樹幹の長い影絵を林床に投じ、まるで日時計の

ようにしじまの時を廻らすのである。




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