【雁坂往還栃本の集落】    2001年6月 
                       油彩画  15F 53.0×65.2cm    楽環 

埼玉県奥秩父旧雁坂往還国道140号沿いから見た栃本の集落である。奥秩父・甲州との境に雁坂

トンネルが開通したが、かっての武甲往還は雁坂峠を越える山越えの道で、日本武尊もこの峠を越えて

坂東の地に入ったと云う由緒ある峠でもあった。ちなみにこのトンネルを掘削して発生した土砂は東京

の立川にある「国営昭和記念公園」の北の森の築山となっており、その量は仁徳天皇稜をも凌ぎ、築山

ながら立川市内の最高峰と云うことである。栃本の集落を最初に訪ねたのはこのトンネルが開通する数

年前のことであったが、今回2001年6月2日の2回目の栃本入りは新しく開通した取り付け国道を経て雁

坂の手前まで到達し、そこから逆に旧道を引き返す道程となった。栃本の集落はV字型の険しい谷沿い

の急斜面を耕し、民家が必死にその急斜面に貼り付いている。今回何回も様子を伺いに来た区議長さん

は、ちょっとしたアングルの加減で彼の家が画かれて無いのが、非常に残念そうであったが、それでも

帰り際には、次に来た折には真っ先に彼に声をかけるようにと、初対面の私を見送ってくれたもので

ある。


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